コロナウィルスTMA法とは
数ヶ月前に新型コロナウィルスのPCR検査が唾液でできるようになりましたと記事を書きました。
今回は、PCR法と同じ遺伝子(拡散増幅)検査であるTMA法についてご紹介したいと思います。
現在、コロナウィルスの検査と聞かれると大概の方はPCR検査を思い浮かべると思います。
マスコミの報道などで、PCR法が市民権を得てますが、実はコロナウィルスの遺伝子(拡散増幅)検査はPCR法以外に様々な検査法があります。
例えば、先ほど紹介したTMA法やLAMP法などがあります。
LAMP法は、あまり耳にする事がなく馴染みがないと思われますが、PCR法と同等の結果が得られる検査でありPCRより結果が出るのが早い検査法です。レジオネラが流行った時に話題になった検査方法でもあります。
次にTMA法ですが、最近新しく承認された検査になります。
厚生労働省の新型コロナウイルス感染症の体外診断用医薬品(検査キット)の承認情報によりますと、ホロジック株式会社のTMA法(商品名:ARSコロナウイルス核酸キット アプティマ SARS-CoV-2)は令和2年8月18日に承認されています。
このTMA法の特徴は検体採取が自分で簡単に出来るのが特徴です。
採取方法は、専用のスワブを口の中に一分程度含ませて唾液を充分に染み込ませるだけで良いとの事です。
また、医療機関の指示のもと、自宅などで自己採取することも可能です。
すなわち誰でも簡単に検体採取ができるというのが大きな特徴です。
PCR法ですと、検体は唾液や鼻咽頭(鼻の奥)のみでした。
高齢者の方や寝たきりの方ですと、唾液を出せなくて採取できなかったりします。
また、鼻咽頭の採取ではくしゃみを誘発し、採取者の感染リスクが高まるなどの問題点があったのですが、
TMA法ですとこれらの問題を解決することが期待できます。
また、TMA法は感度や特異度もPCR法と同等であると報告されているようです。
以上、新型コロナウィルスTMA法のご紹介でした。