肝炎ウィルスについて

 前回は、肝炎の臨床症状や健康診断で測定される代表的な項目を紹介しました。今回は、ウィルス肝炎について紹介したいと思います。
B型肝炎やC型肝炎についてはよく耳にするかと思いますが、それ以外のウィルス肝炎もあります。
下記に、それぞれの肝炎ウィルスの感染様式と感染経路をまとめてみました。

・A型肝炎ウィルス(HAV)

  • 感染様式:経口感染
  • 感染経路:野菜や魚介類の生食、汚染された水、便接触

A型肝炎は、発展途上国では多いのですが、先進国では上下水道などの整備により感染者は多くありません。

・B型肝炎ウィルス(HBV)

  • 感染様式:血液や体液での感染
  • 感染経路:
    垂直感染→母子感染
    水平感染→輸血、性行為、器具の不十分な消毒(ピアスや入れ歯など)、臓器移植、針刺し事故、医療器具の使い回し

B型肝炎は、肝炎や肝硬変といった病気を引き起こす可能性が高いです。
また、B型肝炎にかかっていても自覚症状が現れないことが多いらしく、気づかないうちに大きな病気へと進行してしまう症例も見受けられるので、注意が必要です。自治体の肝炎検診や健康診断のオプションで組み入れることが出来る血液検査で分かりますので、気になる方は検査してしましょう。

・C型肝炎ウィルス(HCV)

  • 感染様式:血液
  • 感染経路:輸血、針刺し事故、臓器移植

C型肝炎もB型肝炎と同様に、放置しておくと肝硬変や肝臓がんといった病気へと進行してしまいます。昔は、有効な治療法はなかったのですが、今では薬剤治療で完全に治ることが期待できる病気となりました。

・D型肝炎ウィルス(HDV)

  • 感染様式:血液や体液での感染
  • 感染経路:輸血、性行為、器具の不十分な消毒(ピアスや入れ歯など)
  • 臓器移植、針刺し事故、医療器具の使い回し

D型肝炎は、日本ではほとんど見られません。

・E型肝炎ウィルス(HEV)

  • 感染様式:経口感染
  • 感染経路:野菜や魚介類の生食、汚染された水、便接触

E型肝炎の発症例として、イノシシや鹿肉、ブタレバーを十分に加熱せずに食べたことによる感染経路が報告されています。豚レバーのような内臓だけでなく肉も十分に加熱することによって、感染を防ぐことができます。

いかがでしたか。D型、E型肝炎ウィルスは現在の日本では発症例がそこまで多くないから、あまり話題にならないかもしれません。ただし、発展途上国では少なくないウィルスですので、そういった地域へ旅行や仕事で行かれる際は、生水は飲まないなどの対策を徹底する必要があります。

最後に、こちらでは紹介していませんが、実は肝炎ウィルスはあと二種類のG型、TT型(非A〜E型)があり、これらを入れて7種類になります。
あと二種類は、不明な点も多いため割愛させていただきます。

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